ジャズピアノ奏者の山下洋輔(78)が16日、東京芸術劇場コンサートホール(東京都豊島区)で、今年が生誕250周年のベートーベンの「運命」などを弾く。ジャズの中でもより自由度が高いフリージャズの大御所。演奏家生活は60年を超えたが、舞台でベートーベンを披露するのは初めてだ。
実は、この「楽聖」には因縁がある。山下は高校3年生からプロ活動を始めたが、「クラシック音楽を全く知らないままでいいのか」と疑念を抱き、音楽大学を受験。ピアノ演奏の実技試験の課題曲に選んだのがベートーベンのピアノ・ソナタ6番だった。
受験のため師事した指導者が「ジャズっぽいリズムが混じっても大丈夫。この曲しかない」と選んだのだが、見事に合格。音大で作曲を学んだことは、自信につながり、60年以上の音楽家生活を支えている。ベートーベンのおかげともいえる。
今回の公演で山下は、打楽器や弦楽四重奏を加えながら「エリーゼのために」「月光」「運命」など、ベートーベンの有名な曲を取り上げる。もちろんピアノ・ソナタ6番も弾く。入試以来だ。
「試験では苦労しましたが、今回は即興演奏を交えて自由に自分らしく演奏します。ベートーベンのファンからはお叱りを受けるかもしれませんが、『運命』や『月光』にならって副題をつけるなら『復讐(ふくしゅう)』なのです」(石井健)
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